コラム・私論

メディアの信頼度とメディア・リテラシー

最近SNSで見かけた投稿が、情報源としてあるニューヨークの地方紙を挙げてリンクしていた。伝統ある媒体で地元に関連する報道には定評があったのだが、1970年代に海外の巨大メディアに買収された後、ゴシップと扇情的な見出しが売り物のタブロイド紙として生き延びている。SNS投稿がソースとしてリンクした記事の大まかな事実認定については問題がないとしても、私は、細かいファクトチェックや引用コメントの信頼性には…
コラム・私論

リベラルなはずの左翼系に反セミティズムが多い訳

Why the left has a problem with antisemitism (The Times) 昨年10月のイスラエルのガザ侵攻とそれに対する各国の反応を追って来て、ずっと疑問に思ってきたことのひとつ。英国 The Times紙のこの記事(有料)を読んでほんの少しだけわかってきた。 人種差別に反対する左翼系の人々の中にも、反セミティズム(Anti-Semitism)的な発言や行動…
コラム・私論

雑談 : 第66回グラミー賞授賞式と「スープとイデオロギー」

雪で外に行けず、夜更けにローラー台で自転車を漕いだら目が冴えてしまい、夜中にテレビを長時間観た。 最初は第66回グラミー賞授賞式。私にとってのハイライトは以下: アニー・レノックスのシネイド・オコナー追悼の「Nothing Compares 2 U」。バックで演奏していたのは、プリンスのバンドにいたウェンディとリサ。唄の終わりで拳を振り上げ、"Artists for ceasefire. Peac…
コラム・私論

テキサスの連邦政府との軋轢は連邦国家の終焉、都市国家への序曲か?

共和党の大統領予備選でトランプに挑戦を続けるニッキー・ヘイリー(元サウスカロライナ州知事、元国連大使)。彼女が大統領になったなら、違法移民と国境警備で連邦政府と対立するテキサス州が、連邦を離脱することを容認するとの発言が物議を醸している。その後、あくまでも仮定の話で実現はあり得ないと、トーンダウンしたが。 この発言で思い出したのが、”未来予測”をしてきたシリコンバレーの導師、ポール・サッホ(Pau…
コラム・私論

遠い出来事にうつくしく怒るだけでいいのか?

私は在日米軍の通信基地の近所で育った。難視聴地域だったので、テレビは町内会のケーブルTVで観ていたが、ラジオは雑音だらけで、ほとんど聴けなかった。だから、当時大人気だったDJ「レモンちゃん」こと落合恵子さんの番組は聴いたことがない。今日のランニング中に聴いたピーター・バラカンさんの番組のゲストが落合さんで、ご自身が翻訳された米国の人種差別をテーマにした絵本「ママたちが言った」を紹介していた。194…
コラム・私論

米国 : 最悪を避ける選択肢としてのニッキー・ヘイリー

米国大統領予備選挙がそろそろ本番に突入するが、今の状況では、共和党はトランプが指名を獲得するのはほぼ確実だろう。最高裁が出馬資格なしの判断を出さない限り。となると、民主党バイデンとの一騎打ちの本選は、バイデンの旗色がかなり悪い。 規模は全く異なり、比べることはできないが、前回の横浜市長選で地元選出前首相の全面支持を受けた元世襲代議士候補が、カジノ利権阻止というひとつの争点で、野党候補に敗れた。現職…
コラム・私論

アンドリュー・クオモ前ニューヨーク州知事がいてくれたら

正月からの相次ぐ災害、事故への日本のリーダー達の対応も観て、コロナ初期のニューヨーク州知事アンドリュー・クオモ氏が毎日行っていた記者会見をなつかしく思い出した。ワクチン実用化前で、コロナ蔓延になすすべもない状況。ニューヨーク州でも数多くが毎日命を落としていた。そんな中、クオモ知事は100日以上連続で記者会見を開き、随時状況を説明し、記者の質問に丁寧に答えていた。 彼のコロナ対策に対しては、ロックダ…
コラム・私論

イスラエル軍の自国民人質誤射がガザに対する姿勢を変えるか?

Israeli military says its troops shot and killed three hostages by mistake (The Guardian) イスラエル軍がハマスに人質に捕られていた3人の自国民を誤射し、射殺したことを公表。イスラエル国民に大きな衝撃を与えている。3人は白旗を上げ、上半身裸で武器を持ってないことをアピール、ヘブライ語で助けを求めたにもかかわらず…
コラム・私論

米国の親パレスチナ運動批判にマッカーシズム/赤狩りを想起

Is a new McCarthyism punishing pro-Palestine speech at US universities? Our panel reacts (The Guardian) 米国大学キャンパスにおける即停戦を求める親パレスチナ運動を「反ユダヤ」的とする過剰な反応に、1950年代のマッカーシズム/赤狩りを連想したのは、私のような年寄りだけではなかったみたい。…
コラム・私論

ガザ停戦求める国連決議案の報道はアルジャジーラが詳しく親切だった

UNGA demands ceasefire in Israel’s war on Gaza: How your country voted (Al Jazeera English) お決まりの英語メディアのネットニュースを一巡したところ、国連の停戦決議に関しては、アルジャジーラ英語版が資料がそろっていて、一番役にたった。記録として保存したい。 この 国連決議案 は拘束力を持つものではいので、賛成…
コラム・私論