アンドリュー・クオモ前ニューヨーク州知事がいてくれたら

正月からの相次ぐ災害、事故への日本のリーダー達の対応も観て、コロナ初期のニューヨーク州知事アンドリュー・クオモ氏が毎日行っていた記者会見をなつかしく思い出した。ワクチン実用化前で、コロナ蔓延になすすべもない状況。ニューヨーク州でも数多くが毎日命を落としていた。そんな中、クオモ知事は100日以上連続で記者会見を開き、随時状況を説明し、記者の質問に丁寧に答えていた。

彼のコロナ対策に対しては、ロックダウンの判断が遅かったなど批判もあるが、当時私は、CNNでこの会見の中継を観て寝るのが日課になった。無力感の中、心が休まったのだ。感染症や公衆衛生専門家でない知事だから、100%正確、有益な情報ではなかったが、政治家として、危機的状況下におけるリーダーシップ、州民に直接話しかける姿勢を私は評価したい。その後、クオモ事はセクハラ、パワハラの疑いで辞任に追い込まれる。刑事訴追はされなかったが。

数えきれない刑事・民事訴訟を抱え、すでに名誉棄損での高額賠償の判決を受け、さらに側近が続々と有罪判決を受けても、大統領選挙を続ける候補もいる。今の米国次期大統領選挙の状況を見ていると、もしクオモ知事が辞任を選ばず、知事に留まり、民主党から大統領候補に出馬していたら… と空想してしまう。