米国:ユタ州の青少年ネット安全法、プライバシー保護とネットセキュリティに悪影響も

Larry Magid: Utah bill threatens internet security for everyone (Mercury News)

ベテランハイテク記者ラリー・マギッド氏のコラム。

ユタ州議会で検討されている青少年のネット上での安全を守るための法案SB 152では、10代の子供がSNSを利用するための条件として、親が政府発行のIDと現住所を登録することが求められている。しかし、この法案では成人もSNSアカウント登録時にIDが必要となる。さらに未成年者は夜10:30から朝6:30までのネット利用が禁止される。

この法案が成立すると、すべてのユタ州民は匿名での情報へのアクセスや匿名で意見を述べることが困難になる。

また、SNS運営側には、未成年者を含め提出されたすべてのユーザーの記録を保存することが定められている。もしも、犯罪者や外国政府からのハッキングにより情報が流出する可能性もある。

未成年者を保護する善意の法律が、予期しない悪影響を子供だけでなく、すべてのネット利用者にもたらすことにも留意し、慎重に進めなければならない。

Editor's note保守的なユタ州だから他人事とか考えていると、どこかの国でも、近いうちにあのカードで登録しないとSNSを使わせないとか言い出したりして。