みんななぜ字幕を表示してテレビを観てるの?

Mumbling actors, bad speakers or lazy listeners? Why everyone is watching TV with subtitles on (The Guardian)

字幕は耳の不自由の人のためだけではなくった。NetFlixによれば、視聴者の40%が日常的に字幕を利用しているという。例えば、25歳の英語のネイティブスピーカーで、聴覚にも問題ないジョンソンさん。彼はテレビを観る時ほぼ字幕は表示しっぱなしだ。単にテレビを観るのに集中したり、注意を注ぎたくないからだという。

字幕を利用する理由は様々だ。赤ん坊がいて静かにしなければならないとか、回りの騒音で聴きとりにくいとか。また、ネット動画配信が普及により世界各国のコンテンツが提供されて、強い発音アクセントの外国人俳優が出演する番組が増えたことも影響のひとつかもしれない。

しかし、もしあなたがセリフが聴きとりにくいために字幕を表示させているのなら、それは、業界でよく知られている問題だと、音響技術者は語る。技術革新とデジタル化も一因らしい。

昔の俳優は、固定マイクに向かってはっきりとセリフを言わなければならなかったが、小型マイクの進歩により、今ではソフトに喋ったり、モグモグ喋ることが自然な演技として受け入れて来た。この傾向は、特に若い世代に顕著だという。

さらに技術革新により、より多くの環境音が拾えるようになったことも一因。ドアの開閉音、セットの時計の音、俳優の呼吸音まで盛り込まれる。しかしながら、これらをバランス良く再生するには、テレビ内臓スピーカーでは不十分。作り手側は、サウンドシステムをテレビに追加して楽しむことを期待している。

しかしながら、字幕が普及したのは音響の問題だけでは説明できないようだ。視聴者の集中力低下も一因かもしれない。ジョンソンさんは、聴きとりの問題なのか、集中力なのかわからないという。でも内容を理解するために字幕が便利だと。