病んでる米国、暴力の行きつくところ?

米国での出来事が、最近聴いたポッドキャストと気になるつながりがあったので、メモ代わりに書き留めておきます。

まず最初は、トランプとロバート・F・ケネディ・JRを繋ぐカギとなったのが暗殺、暗殺未遂だったということ。トランプが暗殺されそうになった直後、独立系大統領候補として行き詰った状態だったRFKJの取り巻きが、家族や親類が暗殺された経験を利用して、トランプへ見舞いの電話をする戦略を提案。王室や貴族制度のない米国で特別な一族という地位もつケネディ家に劣等感、憧れのあるトランプをくすぐり、「暗殺」という共通の暴力体験を通して近づいた気にさせた。その後両者は急接近し、官僚ポストと引き換えにケネディが選挙戦を離脱し、トランプを支持することで合意する。これが今の米国の公衆衛生の大混乱をもたらしたキッカケを作り出した。

HHS Secretary Robert F. Kennedy Jr.’s impact on Americans’ health(Fresh Air/NPR)
“One of his advisers, a man by the name of Calley Means, began to think that maybe Kennedy’s path was by partnering with Donald Trump. And when Trump was the victim of an assassination attempt in Butler, Pennsylvania, Means persuaded Kennedy to call Trump just on a personal note to say, look, I come from a family that has experienced assassination. I know the toll that this takes on a family. And Kennedy did that. He and Trump spoke just literally hours after Trump was released from the hospital, and this began a series of conversations between the two of them, about six weeks. And by the fall of 2024, Kennedy had merged his campaign with Trump’s, feeling that through Trump, he could achieve his goals of, as he eventually came to call it, making America healthy again.”

もうひとつは左翼/リベラル系の人気インフルエンサー、Hasan Piker氏へのWiredのインタビュー。パイカ―氏の(ハンサムな)容姿が人気に繋がっていることを示唆する質問を何回かしていて、結構イジワルなインタビューだと感じたんだけど、あの事件の後だと、彼が自身、身の安全について非常に心配しているという発言が突き刺さる。それでも彼がこの商売を止めない理由のひとつは、母国トルコの両親や親戚(パイカ―氏はトルコ人両親を持ち、米国の大学入学以前トルコで育った時期があるが、米国生まれで米国籍)をインフルエンサーからの収入で養っているからだという。トルコにいる彼の両親兄弟は、みんな博士号や最低でも修士。それなのに学部卒の彼が一族を養っているという「皮肉」にも言及してた。いかに昨今の「インフルエンサー」や「ユーチューバー」という職業、その成功者が得る高額報酬が特殊なものであるか感じる。私は今回の事件の被害者、そしてパイカ―氏のやっていることも、立ち位置は異なるものの、ある時点から商売、事業になっていると考える。だから、支持者、フォロワーの数を増やし、最低でも維持するために、次々に過激な発言が必要になる。アテンションエコノミーの原則。
Hasan Piker Will Never Run for Office (Wired)

今回の米国で起きた暴力事件については、動機や原因がどうであれ、私は受け入れられない。銃規制はもちろん必要だが、憎悪と分断を利用する政治や社会環境を変えていかなければならないと考える。

おまけは、イリノイ州知事、J・B・プリツカー(J. B. Pritzker)氏へのNPRの長めのインタビュー。トランプをバイポーラ―(bipolar=双極性障害)ではないかと疑っている。だから、州兵派遣や不法滞在/移民摘発に関して、信頼関係に基づいた交渉や合意は不可能だと。朝起きたら気が変わって約束を反故にされるかもしれない。私は病的なウソつき(pathological liar)と思っていたのだけど。プリツカー氏はユダヤ系で民主党。ハイアットホテル創業者の息子で本人はビリオネアだ。
IL Gov. Pritzker On Crime, Immigration, Trump’s ‘Power Grab’ (Up First / NPR)

Editor's note昨日の夕方、雨雲の動きを追いながらランニングに出かけるまでの空き時間に書きなぐったので、、誤字脱字、舌足らずな部分だらけ。読み返して加筆・修正しました。私の言いたかったこと(単なる感想だけど)は、暴力的な解決法を事実上容認、むしろそれを利用する米国の政治、外交、社会が行きつくところ。右も左もアテンションエコノミーで成功することがビジネスや目的となり、歯止めがかからないこと。そして病的リーダーの下では、国民は救われないことの3点。日本も程度に違いこそあれ、同じ方向に流れているように感じます。

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