一日7,000歩で、健康効果は十分に見込める
07/26/2025
一日7000歩で、がん、認知症、心臓病などの病気にかかる可能性が減り、脳機能も向上するという研究が発表された。従来一般的に、一日1万歩が健康に良い、と言われていたが、根拠はなかった。個人差はあるが、1万歩は約8キロ程度に相当する。1万歩という数字は、1960年の東京オリンピック前に、「万歩計」という名前の歩数計が発売されたことにさかのぼる。
ランセット掲載の研究では、世界各国の成人16万人の健康と運動に関するこれまでのデータを分析した。その結果、一日2,000歩しか歩かない人に比べ、7,000歩歩く人は、心臓病25%、がん6%、認知症36%、うつ病22%のリスク減少が見られた。より長い距離を歩くと、心臓には追加の効果が期待できるが、多くの疾病では7,000歩を超えると、健康効果が横ばいになる傾向があった。
ほとんどの運動指針は、歩数よりも、身体を動かす時間に重点を置いている。WHOは、成人に週150分の軽い有酸素運動、もしくは75分のきつめの運動を勧めている。専門家は、運動習慣がある人は10,000歩が適当かもしれないが、それ以外の人には、5,000-7,000歩を目指すのが現実的で達成可能なゴールだろうと。
Just 7,000 steps a day could cut health risks, study says (BBC News)
Daily steps and health outcomes in adults: a systematic review and dose-response meta-analysis (The Lancet Public Health)