アニメSouth Park 、最新回でトランプを真っ向から風刺
アニメ「South Park」が、トランプを真正面から批判、風刺した回をを放送した。それは、ParamountがSouth Parkの全世界ストリーミングの権利を5年間15億ドルで獲得したと伝えられた数時間後のこと。放送後、トランプのアドバイザーたちの電話は鳴りっぱなしだという。ホワイトハウスは「左翼の偽善もここまで来たか。長いこと人気が低迷している番組の必死の悪あがき。4流の番組なんて、快進撃を続けるトランプ大統領は全く気にしない」という声明を出した。
トランプはCBS放送のニュース番組「60 Minutes」の内容がカマラ・ハリス候補推しに偏向していたと訴訟を起こした。多くの法律専門家がトランプ側に勝ち目がないと予想していた。だが、CBSの親会社ParamountがSkydance Mediaとの企業合併を政権に阻止されることを恐れた経営陣は法定で争うことを避け、1600万ドル(約23億円)で和解。また、和解条件にはトランプ政権に寄り添う内容も含まれていると、一部では伝えられた。その後、トランプに批判的だったスティーヴン・コルベア(Stephen Colbert)司会の深夜番組「The Late Show」も打ち切られることになった(表向きの理由はお金がかかりすぎ)。
South Park制作者たちは、小さいながら見事な仇討ちをしたようだ。このエピソードでは、トランプの数々のやり方に支持者を含めてサウスパークの町全体が憤慨。反トランプ運動を起こしたことで、トランプに訴えられる。莫大な賠償金にビビった町は、CBS同様に和解に応ずる。和解条件の一部として制作したトランプ宣伝ビデオでは、AIで作った全裸のトランプが、小さなイチモツを晒しながら砂漠を彷徨う。
Trump White House Rages Over ‘South Park’ Episode, Calls Show ‘Fourth-Rate’ (RollingStone)
このエピソード、必見かもしれません。公立学校におけるキリスト教信仰強制への批判(親がChatGPTに訊くと明らかに政教分離の原則に反すると回答)とか、悪魔(Satan)と寝ているトランプ(誘いをかけるが、例のファイルの件で拒否される)、ホワイトハウスのパーティで鳴り響く「Christ makes the money」という歌詞が繰り返されるジェイムズ・ブラウン風の曲などなど、トランプのご都合主義への批判満載みたいです。「Woke is Dead」とプリントされたシャツを着ているEricが絶望して自殺を考えていると、友人のButtersが「Woke isn’t dead. It’s still out there somewhere. Just waiting to come back」と元気づける。私もそう信じたい。
トランプ、連邦政府の調達において、「WOKE」的なものが注入されたAIテクノロジーを禁止する大統領令に署名した。
PREVENTING WOKE AI IN THE FEDERAL GOVERNMENT (米国大統領令)
トランプのAI大統領令によりT企業は、WOKEと反WOKEの文化対立に巻き込まれ続ける
Trump’s new AI policies keep culture war focus on tech companies (NPR News)
トランプ政権、パラマウントとスカイダンスの合併を認める。「アメリカ国民は旧時代の全米ニュースメディアが、すべてのニュースを正確に公正に報道することは期待できない。時代は変わる」とFCCのブレンダン・カー長官。この合併を進めるためパラマウント傘下のCBSニュースは、トランプに服従した。
Trump administration greenlights Paramount’s $8 billion merger with entertainment group Skydance (NBC News)
YouTubeにエピソードの一部がアップされています。
Relax, Guy (South Park Studios/YouTube)
リベラルがかっこ悪いと思い、斜に構えていた若者たち(今は歳をとってしまったが)”South Park Republicans”がトランプに我慢できなくなった?
‘South Park’ Skewers a New Kind of Sanctimony (New York Times)