米国:水資源を貪るデータセンター
07/15/2025
ジョージア州で近隣にデータセンターが出来たために井戸水が濁ったり、水量も減った家族の話から記事は始まる。AIの急速な利用拡大に従い、米国では各地で巨大なデータセンターの建築ブームが起きている。しかし、データセンター運用には、大量の電力と冷却水が必要。例えば、昨年Metaが完成させたデータセンターは、一日に50万ガロン(約190万リットル)の冷水を使う。専門家によると、データセンター設置する企業は、税収増加に見返りに自治体にありったけの水を要求する。また、巨大な建造物のために一度地下水すべてくみ上げて地盤を安定させることもある。電力需要に関しては、太陽光発電施設の増設、石炭や原子力発電所を再稼働で対応できる場合もあるが、降雨に頼る水資源は限られている。さらに通常は電力コストのほうが水よりも高いため、たとえ水不足の可能性があっても、電力が安い場所を企業は優先して選ぶ。それは米国内に限らず、世界中で起きている。井戸水が使えなくなったジョージアの家族は、水道への切り替えしかない。しかし、需要が急増したため、地域の水道施設の拡充が必要になり、その水道代は2年で33%値上げを見込んでいる。それでも地域は2030年には水不足に陥るという予想だ。
Their Water Taps Ran Dry When Meta Built Next Door (New York Times)
トランプ、エネルギー業界、テック億万長者は揃って、AIによる電力需要増大への対応を理由に化石燃料を燃やしたがっている。
Trump and the Energy Industry Are Eager to Power AI With Fossil Fuels (Wired)