北アイルランド:パークラン250回参加を達成した97歳
「手術がうまくいっているテストしてあげる。新しい弁を入れたのだから、使わないとね」と執刀した心臓外科医に話したというのは、97歳のグレイス・チェンバーズ(Grace Chambers)さん。この週末、北アイルランドベルファストのオルモー公園で行われたパークランに参加し、ヨーロッパで最年長の参加250回到達者となった。彼女は4週間前に鍵穴(内視鏡)手術で心臓弁を交換したばかりという。
彼女のパークランとの出会いは2016年、88歳の時。難しい手術を終え、リハビリ中にパークランのボランティアをしていた病院スタッフに勧められたのがきっかけだ。最初は「80代でパークランなんて」という感じで見られていたが、常連となって次々に記録を打ち立てると、地域の有名人となり、会場の公園には、ラン終了後に彼女が休む専用ベンチもある。2020年にはコロナでパークランも中断したが、彼女は一人で走り記録を送った。その後、骨折するというアクシデントにも見舞われたが、彼女は走り続けた。「もっとすごいことをやっている人がいっぱいいるでしょ。でも私が、誰かがランニングを始めるきっかけになるなら、それはすばらしい」と彼女は謙虚だ。
Runner, 97, breaks European Parkrun record with 250th event (BBC News)
パークランとは英国発祥のランニングのイベントで、公園などに集まり、5キロを健康増進を目的に週末の朝に走るものです。日本にも輸入されparkrun Japanとして、各地で開催されています。ボランティアにより運営され、参加は無料。私もコロナ以来集団で走ることを止めていましたが、昨年暮れに自転車で行ける海浜公園で開催されていることを知り、何度か参加しました。私の知る日本のランニング関連行事は、初心者向け、競争ではないとうたっていても、競技指向が強くて、結構敷居が高かったりします。でも、パークランは5キロと短距離。年齢や走力に関係なく自分のペースで、子供連れや家族そろって参加できるのが特徴です。今は暑さで参加を控えていますが、涼しくなったら再開するつもりです。