トランプ関税発動、関税って何? 誰が払うの?

皆さんわかっていることでしょうけど、米国のMAGAは多くだトランプに騙されているみたいなので、簡素化された記事を取り上げます。

「関税」は、国境で物品の輸入業者に課せられる消費税(Sale Tax)のようなもの。輸入業者は、米国内の問屋や製造業者であることも多い。1ドルのものをメキシコから買うと、関税率は25%なので、メキシコの輸出業者に1ドル、米国政府に25セント支払うことになる。
関税を課す理由には、
1)税収を増やすします。米国においては、所得税が制度化されるまえまで、政府の収入源を増やすために使わていた。
2)(理論的には)国内生産、調達を奨励し、特定の産業を国際競争から守る。海外の競争相手がダンピングをしている場合など。

ただし、関税のない、もしくは低い第三国を経由して、そこで加工したりすれば、その第三国からの輸入品として、高関税を避けることは可能。

トランプは、関税の目的を税収を増やし、国内生産を増やすこととしています。さらに、他国に特定の政策を押し付ける交渉の道具として使います。例えば、国境を接する国、メキシコやカナダから、移民や違法ドラッグの流入を防ぐ敏速で効果的な手段のひとつとして、高関税を利用するとしています。また、タイとカンボジアには、停戦合意できないなら、高関税を課すと脅しました。ブラジルには、自分と仲の良いボルソナロ前大統領に対する裁判が不満だと、50%の関税を提示した。

関税として徴収したお金は財務省に入り、財政赤字や減税の原資として使われる。さらにトランプは、関税による税収の一部を国民にリベート(還付金)として返金を検討している。

関税により諸外国との関係が悪化したり、サプライチェーンに悪影響がでることも十分ある。

誰が関税を支払うのか、という点については、短期的には輸入業者になる。輸出業者は米国市場での競争力のために値下げするかもしれない。しかし、対中国など過去の例では、値下げで関税分が調整されるとは限らない。長期的には、関税によって加えられたコストは消費者の負担に。果物や野菜などナマモノにはすぐに反映され、耐久消費財など在庫できるものについては、値上げに多少の遅れが出る。
How tariffs work, and who pays them, as Trump’s levies take effect (Washington Post)

1件のコメント

  • トランプの関税は、結果的にImport Sales Tax (輸入品に対する消費税)になるというのが、識者の一致した見解のようですね。問題は、大手の報道機関がそれをきちんと報道しないということ。ぜいたく品だけが課税されるのならいいのですが、累進性がなく、食料品や燃料にも課税されるために実質的に低所得者層の負担が最も大きくなります。