フィンランド:ヘルシンキ、1年間交通事故死ゼロを達成
07/31/2025
フィンランドの首都で最大の都市、ヘルシンキ(人口約68万人)が、過去12か月の間、交通事故死ゼロを達成した。市の都市環境部門の交通エンジニアは、「多くの要素があるが、制限速度が最も重要」と語る。50年前には時速50キロだった制限速度だが、現在は半分以上の通りの制限速度が30キロに下げられた。市内の公共交通機関が充実し、車の利用が減ったことも、重大事故の減少に寄与している。それは死亡事故に限らず、1980年代には1000件近かった人身事故が、昨年277件しか起きなかったことからもわかる。
もうひとつ重要なのは、2022年から4年間の予定で始まった交通安全戦略だ。監視カメラ等から得たデータを積極的に活用して、歩行者と自転車用インフラを大幅に改良したスマートストリートデザインも大きな理由。2019年以来、歩行者の死亡事故は起きていない。EUは2050年までに交通事故死ゼロを目指す「Vision Zero」という長期ゴールを設定している。
Helsinki goes a full year without a traffic death (Yle News)
フィンランドの英文ニュースサイトの記事です。人口68万以下という小都市の成果ですが、死亡事故ゼロは素晴らしいと思います。制限速度を下げる、道や交差点のデザイン改良、公共交通機関活用でクルマを減らすなど、参考すべき点ばかりですね。