子供の未来を託す:Beabadoobeeの両親がイギリスに移住したわけ
07/24/2025
昨日電車の移動が長かったので、フィリピン生まれでロンドンを本拠して活躍するシンガーソングライター、Beebadoobee(ビーバドゥービー)の曲を交えた2時間のインタビューを聴いた。1年前のアルバム「This Is How Tomorrow Moves」のリリースに合わせたもので、アルバムのプロデューサー、リック・ルービン(Rick Rubin)が聞き手。ルービンは、ビースティ・ボーイズからホット・チリ・ペッパーズ、アデルまで幅広い分野でヒット作を量産してきた。コロナロックダウン期のTikTokから出発したBeebadoobeeとの組み合わせはちょっと意外だったが、一見シンプルで懐かしいものの、緻密な音作りのアルバムで見事に彼女の新しい魅力を引き出した。
インタビューはBeebadoobeeの生い立ちから、退学の経験もした女子高時代の話、TikTokで曲を発表するいきさつと多岐にわたる。でも、私の心に残ったのは、彼女が英国、ロンドンに移住した理由。それは、両親が彼女に「よりよい教育の機会を与えたかったから」。フィリピンでかなりいい職についていた父は、英国で一からやり直しすることなり、大変苦労した。それでも両親は新天地に子供の未来を託した。彼女も英国ではアジア系の女性に対する様々な差別、偏見に接してきた。昨今本邦でも流行りの ゼノフォビア (xenophobia)や排外主義にも晒されてきたし、これからも続くだろう。私は人の子の親ではないが、その気持ちを理解し、受け入れられる生きものでいたい。
Tetragrammaton with Rick Rubin (beabedoobee/Youtube)