米国:夏時間を巡る政治論争の現状

What to know about the political debate around daylight saving time (NPR News)

夏時間(daylight saving time)は米国のほとんどの州(ハワイとアリゾナ州を除く)で採用されている。日照時間が長くなる春に時計の針を1時間進ませ、秋に元に戻す。2022年には連邦上院議会で夏時間を通年化する法案(Sunshine Protection Act)が成立したが、下院で審議が進まず、翌年上下院で再提出されたものの、成立への目立った動きはない。

法案は夏時間の通年化により、事故を減らす、犯罪の減少、エネルギー節約、健康向上(脳卒中や心臓発作の危険が増えるというデータもあるが)などの利点があるとする。体のリズムを狂わせないためにも、年に2回の時間調整はないほうがいいという意見が大多数だ。しかし、夏時間を廃止するのではなく、夏時間を通年化する案には、医学会からの反対もある。夜明けとともに起きるのが体内時計には好ましいからと。夏時間通年化推進の理由の一番は経済。日没時間が遅くれば、外出機会が増え、お金を使うことが期待される。

*米国は今日(3月10日)の午前2時から夏時間に入り、時計の針を一時間進めます。睡眠を1時間失う人も多いでしょう。夏時間のない日本(戦後の1948年に導入されたが数年で廃止)で暮らす我々にはあまり関係ないのですが、この時期、仕事で電話や会議をするときには夏時間が始まったことを忘れないようにしてます。他にはネットゲームでのイベント開始時間とか。

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