米国:ダートマス大バスケ部の労組結成までの怖くて遠かった道のり

ダートマス大学の男子バスケット部が今週の労組を結成。学生運動選手が労働者として認識される重要な一歩を踏み出した。これまで、大学スポーツ界では選手が労働者と区分されることを恐れてきた。なぜなら連邦労働法の下、スポーツ収益を大学が選手に分配しなければならなくなるからだ。大学側は、「バスケットボールの競技をする学生を従業員とすることは、前例がなく、誤っている」として学生選手を従業員との区分を認めた労働委員会地方支局長の決定について、全米労働関係委員会に再審を求めている。

議会もこの動きに反応し、「学生スポーツ選手を全米労働関係委員会の間違った区分から保護する」という下院小委員会の開催を決めた。米国ではバイデン政権の後押しもあり、組合活動が1960年以来の活況を見せている。

今回のバスケ部の組合結成には学内で好意的な見方が多いが、その他の運動部に広く波及する動きは見られない。新しい規定により、大学選手がエンドースメント契約でお金を稼ぐことができるようになった影響もある。