英国 : TOEIC不正の汚名を着せられて国外退去となった留学生
02/21/2024
Deported and disgraced: the students wrongly accused of cheating (The Guardian/Podcast)
10年ほど前、英国で学生ビザ取得や延長に必要だったTOEICの英語力テストで大規模な不正があったとして、3万5000人がビザを失い、退学になったり、国外退去させられた事件。その後を追い、元留学生にもインタビューしている。
きっかけはBBCの暴露ドキュメンタリー。不正を疑われた多くが、インドやパキスタンから家族の期待を背負ってやってきた若者だった。ほとんどが不正行為がなかったと主張したが、再受験の結果が受け入れられなかったり、強制国外退去となったり、国外からの異議申し立ては困難だった。教育の機会が失われただけでなく、多額の学費を失い、将来設計を狂わされた。
当時のTOEIC下請けは後にずさんな運営で、出入国を管理する内務省との契約を破棄されている。事件の根底には、内務省の人種差別的な出入国管理や、ビザ発給数を減すという隠された動機も囁かれている。訴訟を起こした留学生も少数いるものの、ほどんどが救済されていないのが現状。