米国 : 最悪を避ける選択肢としてのニッキー・ヘイリー

米国大統領予備選挙がそろそろ本番に突入するが、今の状況では、共和党はトランプが指名を獲得するのはほぼ確実だろう。最高裁が出馬資格なしの判断を出さない限り。となると、民主党バイデンとの一騎打ちの本選は、バイデンの旗色がかなり悪い。

規模は全く異なり、比べることはできないが、前回の横浜市長選で地元選出前首相の全面支持を受けた元世襲代議士候補が、カジノ利権阻止というひとつの争点で、野党候補に敗れた。現職だった保守系女性市長が出馬して保守(自民)票が割れるという幸運があったにせよ。当選した候補を推す野党を積極的に支持しない有権者も、最悪を避ける選択肢として彼に投票した結果だ。

もしかして、米国の大統領選挙でも、前回の横浜市長選のような戦略があるのでは?と 実現不能な夢想をしている。トランプの当選阻止を優先して、民主党と共和党の良心派が共闘する。民主党支持者には大変苦しい選択だが、トランプ氏とヘイリー氏のどちらがましか、という究極の選択だ。

トランプ再選は他人事ではない。日本を含む世界も、分断と憎しみで不安定な環境が加速する。