米国:なぜ毎年100万人が米国から危険を冒してまでメキシコに医療旅行するのか?
03/09/2023
Mexico kidnapping: Why a million Americans a year risk Mexico medical tourism (BBC News)
先週末、テキサス州と国境を接するマタモロスで美容整形のために訪れていた米国人が誘拐され、2人が死亡するという痛ましい事件が起きた。
マタモロスのようなメキシコの国境の街では麻薬組織が強大な力を持ち、危険なことで知られている。しかしながら、このような街は、米国内の高額な医療費を払えないアメリカ人にとって、費用が格段に安く近いメキシコは、メディカルツーリズム(医療旅行)の行先として人気が高い。
移民研究の専門家でテキサス大の教授は、「薬や治療はメキシコの方が安い。特に歯科。歯石除去やインプラントは米国の何分の一の費用で可能だ」とその人気が経済的なものであることを指摘する。治療内容によっては、米国内で医療保険を使った場合の自己負担分より安上がりになるという。
アメリカ疾病予防管理センター(CDC)はメキシコの手術に関連する感染を警告するものの、医療の質は通常、米国内と変わらないという。メキシコ側の統計では、毎年100万人の米国人が医療を受けるために訪問しているという。
カリフォルニア州サンディエゴと接するティワナには、昨年11月に33階建てのメディカルビルが完成した。ホテルとショッピングセンターも備えており、世界最高の医療旅行施設として設立された。