勤務時間外の電話やメールを禁止する国々
02/03/2023
Tired of after-work emails and calls? In these countries, they’re outlawed. (Washington Post)
ケニア、フランス、ポルトガルに共通なことがある。それは、これらの国々では勤務時間外の業務に関する電話や電子メールから完全に解放されること。コロナ禍で、オフィスワークとテレワークを組み合わせるハイブリッドワークやリモートワークへの移行が急速に進んだ。働き方が変わったことで、オンとオフをよりはっきり分ける必要が増えている。
ケニアには週6日52時間という労働時間の規定があるが、パンデミックで守られないことが出てきた。そこで、勤務時間外や週末に従業員に連絡することを禁止する新法が今月、議会で審議される。
このような法律は、つながらない権利(right to disconnect)と呼ばれる。この分野の先駆者はフランス。2017年に労働者が勤務時間外の業務関連の連絡を無視する権利を与えた。その後細かい違いはあるものの、イタリア、ベルギー、スペイン、アイルランドが同様な規定を定めた。2021年にはパンデミックの影響を考慮してポルトガルも。国単位ではないが、カナダのオンタリオ州やオーストラリアのクイーンズランド州にも似たようなポリシーがある。
一方、米国やインドではこのような労働者の権利は広く受け入れていない。2018年ニューヨーク市では、民間企業の従業員が勤務時間外に電子メールをチェックしたり、返事することを禁止する法案が否決された。