英国:タックスヘイブン使い、ロンドン不動産買いあさる海外資本
01/28/2023
UK for sale: how the wealthy hold British property via offshore firms (The Guardian)
アラブ石油産油国、中国、そして超富裕層事業家が、タックスヘイブン(租税回避地)を経由して英国内の不動産などを買い漁っている。今渦中の人、リチャード・シャープBBC会長を始め、20名以上の保守党に政治献金する富豪、F1ドライバーのルイス・ハミルトン氏などが、租税回避地を利用して英国内に不動産を所有していることが、ガーディアン紙の取材で明らかになった。また、アラブの富豪、中国などもイギリス領ヴァージン諸島(BVI)やチャンネル諸島を利用して、ロンドン市内の不動産を次々に合法的に購入している。
これらは外国人や資本による英国内の資産について、より透明性を高め、課税当局を助けることを目指した海外事業体に関する法律( Register of Overseas Entities)の変更により明らかになてきた。新法は1月末までの申告を義務付けている。今週末時点で登録済みは1万7754件。
中国政府の投資部門である中国投资有限责任公司もタックスヘイブンを経由して、最低でも5億8000万ポンド(約933億円)の不動産を所有している。その中には、食料など重要な物資の流通センター等も含まれているため、国安全保障への不安もある。
故ジョン・レノン氏の妻、オノ・ヨーコさんも、レノン氏のリバプールの生家を米国デラウエア州に設立した会社を介して所有している。