安全安心を約束した2020東京オリンピックは腐敗の魔の手に落ちた
01/23/2023
The Tokyo 2020 Olympics: From a “safe pair of hands” to a corrupt pair of claws (by Jules Boykoff / Contemporary Japan)
元プロサッカー選手で、オリンピックだけでなく、大規模スポーツイベントのあり方などを研究・批評してきた ジュールズ・ボイコフ氏の2020東京五輪を総括した論文。
2020東京五輪の招聘推進者たちは、巨大国際スポーツエベントは「頼りになる人々」(safe pair of hands)が面倒を看るから安心していいと約束した。しかし実際には、天文学的な費用、うわべばかりの環境配慮(Greenwashing)、住民の立ち退き、戦時下のようなセキュリティ、そして汚職という結果となった。当初予算73億ドルは、パンデミックによる延期もあり、実際には4倍近い約300億ドルに膨れ上がった。繋がりの深い地元不動産開発業者には、長年規制されてきた国立競技場周辺の建物高さ制限の緩和という褒美がもたらされた。